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概要

vol85_kawanishi

法人会会員地域の元気な企業紹介多摩区Enterprise introduction株式会社リニューアル・デザイン〒214-0034神奈川県川崎市多摩区三田1-28-2ライブリー三田205号室TEL:044-934-9385 FAX:044-934-9386HP:http://www.geocities.jp/renewal_design<業務内容>既存建物の品質に関する審査並びに監理の受託・既存建物・設備等の調査・診断・改修(修繕)設計・施工会社選定補助・設計監理の受託・長期修繕計画書の作成・改修技術開発及び情報収集他代表取締役の塚野正嗣さん既存建物を一日でも長く維持保全「今ある住宅やマンションを一日でも長く地図に載せ続けること」を企業理念に置くリニューアル・デザイン。既存建物の劣化の程度を調査・診断し、維持保全を図るための改修設計や工事技術を提供している。現在、仕事はマンションの維持・修繕設計が9割以上を占める。塚野正嗣社長は修繕設計のときは特に、外装仕上げ材の選び方だけではなく、躯体部分のコンクリートの補修にも重点を置くことで、より長持ちさせることができるという。さらに、耐用年数の長い材料や設計の組み合わせによって、修繕費やその後のランニングコストを減らすよう努力しているため、顧客からの信頼も厚い。また最近では単に改修を行うだけではなく、地震で建物がゆがんだ場合でも開きやすい玄関ドアや、基礎コンクリートに染み込ませるだけで劣化の進行を抑制する表層強化剤などを活用し、災害に強い建物へと転換を図るように工夫。戸建においては、屋根や壁、ガラスに直接塗ることで断熱効果やUVカットができる断熱材など使いやすい材料も増えているため、今後は省エネ住宅への改修にも力を入れていきたいという。「建物は大事な財産。今あるものを維持していくだけでなく、耐震やエコといった付加価値も取り入れながら、さらにより良い住まいへと変えていきたい」と話す。元々は機械のエンジニアだった塚野社長。経歴はユニークで、北九州市の出身で小倉に本社を置く製鉄関連会社に就職し以前はプラントの設計などを手掛けていた。住宅は「全くの素人」だったが、グループ内の住宅関連会社に出向したのを機に夜学で建築を学び、マンション建設事業に携わるように。転勤で東京へ来てからは、関東地方や東北地方の多数のマンションの建設に関わってきた。しかし、再び九州への転勤の辞令が出たのをきっかけに、東京で住宅の仕事を深めてみたいと会社を退職。住宅の改修専門会社や設計会社で勉強を積み、2002年に現在の会社を設立した。「外に出て建設現場を飛び回っているのが性に合っていたのでしょう。様々な人と触れ合うことができるのが楽しい」と仕事の面白さを明かす。近年は国内だけでなく、海外へも仕事の幅を広げている。知人の紹介でNPO法人日本・カザフスタン経済・文化協力委員会「プログレス」に加盟したことが縁で、2 010年にカザフスタン共和国の世界遺産であるホンジャ・アフメッド・ヤサウイ廟の外周壁の補修工事を受注。同国で日本企業が世界遺産の仕事を依頼されたのは初めてという。ただ、経済状況が安定せず予算が確保できないため、まだ工事に取り掛かれない状態が続いている。塚野社長は「紀元前から続いてきた歴史遺産を後世に伝えていくという大きな事業に携われるまたとない機会。今持っている技術を最大限に発揮したい」と工事が始まるのを心待ちにしている。この業界に入り2 0年以上が経ったが、これまで自身が関わってきた建物のすべてをしっかり覚えている塚野社長。「次の仕事のことが常に頭にある」と熱心さは人一倍だ。リラックスできるのは、休日にお孫さんと過ごすひと時。「子どもたちの将来のためにも、今ある建物という財産を後世に受け継いでいく仕事をしていきたい」。衰え知らずの向上心が、新しい設計のアイデアを生み出している。地震で枠がゆがんでも開けられるドアを提案熱交換塗料を使った屋根(写真左)には雪が残らない写真右は一般的な屋根世界遺産ホンジャ・アフメッド・ヤサウイ廟の外周壁4